日本によるシンガポール占領の関連施設を訪問する

日本軍の行いについて現代日本のメディアが報じる情報以外にも触れたい。そして自分で判断したい。

  • チャンギ博物館
  • 旧フォード工場記念館

シンガポール国内にはここでは紹介していない施設もありますので、書籍や公式ウェブサイトなどを参考にしてください。

シンガポール占領時代で最大の問題点は華僑粛清だと言われています。

チャンギ博物館

Changi Museum

博物館としての規模は小さいです。

この場所は昔、刑務所でした。日本軍が占領していた時はイギリス軍や連合軍の捕虜が収容され、戦争直後は日本軍が収容されていました。現在も近くに刑務所があります。

アクセス

所在地:Changi Museum |Google Maps

所要時間:市内中心から行くと片道1時間くらいかかります。

  1. MRT(電車)のTanah Merah駅下車
  2. 駅から出てすぐそばにあるバス停
  3. 乗車時間は30分くらい
  4. 降りるバス停はChangi Chapel and museum

ウェブサイト:http://www.changimuseum.sg/

旧フォード工場記念館

Old Ford Motor Factory

日本軍に対してイギリス軍が降伏の署名をした場所です。現在は博物館になっており、日本の占領時代の資料が展示されています。

Former Ford Factory | Home

日本占領時期死難人民記念碑 血債の塔

War Memorial Tower, Civilian War Memorial

City Hall駅近くの公園に立っている白い塔。4本の柱は戦争で犠牲になったシンガポールの4つの民族(中華、インド、マレー、ユーラシア)を表しています。

人通りの多い地区にあるので見たことがある人が多いかと思いますが、公園の中まで入る人は少ないでしょう。

昭南忠霊塔跡

Bukit Batok Memorial

日本軍占領中に建設した慰霊碑

これを訪れたら、日本軍の占領をさらに臨場感を持って感じられるかもしれません。

Bukit Batok Memorial | Infopedia

かつて日本軍が建てた昭南神社もこの近くあったそうです。

Syonan Jinja | Infopedia

シロソ砦 Fort Siloso

セントーサ島にある要塞跡地です。今でも砲台や地下トンネルなどの施設が保存されていて、その他にも歴史的降伏シーンの展示もあります。

戦争時には、イギリス軍の予想とは異なり、日本軍は北から攻めてきたので、日本との闘いでは使っていません。

Fort Siloso | Infopedia

フォート・カニング

Fort Canning

公園の中に地下壕や砲台が保存されています。

http://www.battlebox.com.sg/

林謀盛紀念碑

林謀盛はシンガポールの中華総商会の理事をしていた中国人で、日本と戦った最重要物です。

記念碑がエスプラネード公園にあります。ナショナルギャラリーから海の方の方向にあります。Google Maps

Lim Bo Seng | Infopedia

晩晴園

Sun Yat Sen Villa

孫文の記念館なのですが、『観光コースでないマレーシア シンガポール』p126によると2階の一角に日本による占領期に関する写真や遺品が展示されているそうです。

Sun Yat Sen Nanyang Memorial Hall

日本人墓地公園

日本の軍人の墓や戦前のからゆきさんのお墓があります。

静かな住宅街の真ん中にある洋風の囲いの中に日本の墓石が並んでいます。

North East線のKovan駅から徒歩15分くらいです。

砲台

チャンギ博物館から徒歩5分の場所にジョホール砲台(Johore Battery)が保存されています。この近くには一軒家の住宅街もありますが、人通りが少なく木の葉の音と鳥の声が響きます。

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砲台はこの他にも、セントーサ島のシロソ砦やフォート・カニング公園などでも保存されています。

日本軍の降伏署名 旧市政ホール

日本軍の降伏の署名は1945年9月12日に旧市政庁(City Hall*1)で行われました。この建物は2015年から美術館(National Gallery Singapore)となっています。

降伏の間の模型がセントーサ島のシロソ砦にあるそうです。

Building Architecture | National Gallery Singapore

拘置房

holding cell

現在のナショナルギャラリーシンガポールに保存されています。

裁判前の容疑者や囚人が拘置されて、拘置房から上階の法廷へ直接階段で繋がっています。法廷は現在、絵画の展示室になっています。

シンガポールのナショナルギャラリーの観覧方法

クランジ戦没者墓地

Kranji War Cemetry

イギリス側として戦ったオーストラリア、ニュージーランド、カナダの兵士も含まれています。共に戦ったマレー人、インド人、中国人の名前もあるとのことです。

クランジは国境ウッドランズの近くの地区です。

参考書

観光コースでないマレーシア・シンガポール

この本の著者は日本軍に殺害された人の遺族の立場から書かれています。そのため遺族としての感情を知ることができる貴重な資料です。
シンガポール戦跡ガイド: 「昭南島」を知っていますか?

この本は日本の方が詳しく調査して書かれています。紹介された場所の数が多いです。

目覚めよ日本―リー・クアンユー21の提言 (未来ブックシリーズ)

独立から長い間首相を務めたリー・クアンユーによる日本軍占領への心情が語られています。

その他参考ウェブサイト:

http://www.newasia-singapore.com/places_to_go/world_war_ii_sites.html

<シンガポール旅行>

*1:当時はMunicipal Buildingと呼ばれた